大阪府は31日午前、戦略本部会議を開き、老朽化が進む「府立成人病センター」(大阪市東成区)について、府本庁舎南側の大手前地区(同市中央区)に新築移転する方針を正式決定した。9月議会に補正予算案を提案する。
同会議では、府が設置した専門家会議が、工事期間の短さや設計の自由度などから、大手前地区への新築移転が妥当とした結論を出したことなどを担当部局が報告。橋下徹知事は「議論を尽くして機は熟したと思う。地元には申し訳ないが、大阪全体の声をくんで移転建て替えの予算案を議会に出す」と述べた。
同センターは昭和34年に設立された全国有数のがん医療拠点で、老朽化を受けて府が建て替えを検討。大手前への移転建て替え案が府本庁舎の咲洲(さきしま)庁舎への全面移転とセットで検討された経緯もあり、2月の府議会で移転をめぐる予算案が否決され、移転計画は白紙に戻っていた。
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