ロシアなどから希少金属・チタンを輸入して得た所得を税務申告していなかったとして、東京国税局が25日までにブローカーの男性を所得税法違反(脱税)容疑で東京地検に告発していたことが分かった。チタン需要が世界的に増えるに連れ、売り上げを伸ばしていたとみられる。
告発されたのは、非鉄金属輸入販売会社「サニーフィールド」(東京都豊島区)を経営していた根本忠明・元社長(65)。取材に「既に申告して納税もしている」などと話している。
関係者によると、根本元社長は金属関係の商社に勤務していた当時の人脈などを生かし、96年にサニー社を設立。一時はロシアからのチタンの輸入をほぼ独占的に取り扱い、合金加工販売会社(大阪市)などに卸す仲介をしていたという。
サニー社は3年後に解散したが、根本元社長は同社名を屋号として使い続けながら、個人でチタンの輸入販売業をしていたという。しかし、輸入の仲介で得た事業所得は税務申告してこず、国税局は、元社長が08年までの3年間で約1億8千万円の所得を隠し、所得税約7千万円を免れたと指摘したという。
PR