週末16日のロンドン外国為替市場の円相場は、米景気減速への懸念からドル売りが強まって急伸し、一時1ドル=86円27銭をつけた。年初来高値を更新し、同市場としては昨年11月30日以来、約7カ月半ぶりの高値水準。午後4時現在は86円35~45銭と、前日同時刻(87円40~50銭)比1円05銭の大幅な円高・ドル安。
午前中は87円台前半でもみ合いで推移。特段の新規材料はなかったものの、米経済の先行き懸念などを背景にじりじりと上昇、86円台に入るとドル売り・円買いが加速した。ドル売り一巡後は売り買いが交錯したが、軟調な米株価やミシガン大学消費者景況感指数の低下を受けて再びドル売りが強まった。
一方、ユーロは底堅い展開。対ドルで約2カ月ぶりに1ユーロ=1.30ドル台に乗せた。米景気減速をめぐる懸念が台頭する中、リスク回避のドル売りが出た。
市場では、来週末に公表される欧州の金融機関に対する特別検査(ストレステスト)の内容を見極めたいとの雰囲気もあり、これまでのユーロ買い・ドル売りが一服するかもしれないとの声が聞かれた。
ユーロ相場は午後4時現在、対ドルで1.2945~2955ドル(前日午後4時は1.2890~2900ドル)、対円では111円90銭~112円00銭(同112円70~80銭)。
他の欧州通貨はポンドが1ポンド=1.5340~5350ドル(同1.5370~5380ドル)、スイス・フランが1ドル=1.0480~0490フラン(同1.0415~0425フラン)。
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