zhaohua9
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2万年前の地球。寒さを避けて南へと移動する動物たちとは反対に、孤独を愛するマンモスのマニーだけは北へ向かう。
仲間に置いて行かれ、身の危険を感じたナマケモノのシドはマンモスといれば安心とマニーについていく。その頃、人間たちの小さな集落をサーベルタイガーのソト率いる一軍が襲っていた。 部族のエリア
赤ん坊のロシャンを抱いて必死で逃げる母ナディアだったが、川に転落、母子に気づいたシドにロシャンを託し、ナディアは命を落とす。無関心のマニーをよそに、シドはロシャンを人間のもとに届けると言い出す。と、そこへソトの仲間ディエゴが近づいてきた……。
温暖化の波が押し寄せ、氷河期(アイス・エイジ)が終わりを迎えようとしている2万年前の地球を舞台に贈るCGアニメ映画の第2弾。谷を守る氷壁の決壊による大洪水から逃れるために、動物たちは水の少ない谷の反対側へ向けて冒険に旅立つ。
マンモスのマニーは、愛するエリーからもうすぐ子供が生まれると知らされて大喜び。一方でサーベルタイガーのディエゴは平和ボケしてしまった自分を見つめ直そうと、ひとり旅にでる。アイス エイジ スクラット 濃い褐色
そんな親友たちの姿に、寂しさを感じているのはナマケモノのシドだ。ある日、氷に開いた穴に落っこちたシドは、氷河の真下に広がる恐竜ワールドからティラノザウルスの卵をひろってきて、自分が父親として育てるんだと宣言。ところが生まれてきたティラノ・キッズのママ恐竜に見つかり、恐竜ワールドへ連れ去
られてしまう!シド救出に向かった仲間たちは、片眼のイタチで冒険野郎のパックに出会う。はたして仲間たちは、シドと友情を取り戻せるのか?! マニーは無事にパパとなる日を迎えられるのか?!
1980年代に日本のアニメからスタートした本作には熱狂的なファンやオタクが世界中に山ほど居るらしく、フツウの大人は敬遠しがちだが、私はあえて本作をお奨めしたい。ロボットたちが死闘を繰り広げるグチャグチャ、滅茶苦茶さは別にして、登場人物やロボットたちの個性はそれぞれが十分に練られていてドラマとして見ても面白いのである。以下にその魅力を書いてみたい。 部族のエリア
アメリカのどこの町にも居そうな青年サム・ウィトウィッキー(シャイア・ラブーフ)とその両親(ケヴィン・ダンとジュリー・ホワイト)、ペット犬モジョが普通の生活を送っているところに善玉ロボットである「オートボット」たちが関わって来るという構成がよい。始めにウィトウィッキー家に入って来るバンブルビーのキャラクターが実に愛嬌があり、また極めて誠実で、サムを守るという使命に命を賭けている。この家族とバンブルビーとのふれあいは時にコミカルで大いに笑える。
地球を救いに来るオートボットたちの登場の仕方がバッチリと決まっている。地球に到着するまで、そして着地してからサムに会いに行くまでの映像は丁寧に制作されていて見ごたえがあり、ワクワクドキドキ感を十分に味わえる。そして、個々のオートボットたちの映像も実に精密である。初めてサムとミカエラの前に真の姿を見せるオプティマス・プライムがトラックから変身(トランスフォーム)するシーンは、あまりの出来のよさに感動して鳥肌が立ってしまった。サムを守るバンブルビーの変身シーンも同様で、ごまかしの無い、徹底的に手を掛けた映像になっている。トランスフォーマー The Transformers AUTOBOTS 印の指輪
主人公サムを演じるシャイア・ラブーフの力の入った切れのある演技がオートボットたちとの共演に不自然さを感じさせない。実際の撮影の時には何か代わりの物を相手に演技していたのであろうが、本当にオートボットたちと話しているようである。彼は「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」(2008)ではその個性が今一つ生かされていないと感じたが、本作の「24時間一生懸命」のようなキャラクターがピッタリの俳優だ。相手役のミカエラを演じるミーガン・フォックスはハリウッドでは久々の絵に描いたようなセクシー女優で、時としてハッとするほど美しいし、不幸の影を負った女子高校生をよく演じている。オートボットの親分であるオプティマス・プライムの声を演じる声優ピーター・カレンはヒーローの声に相応しい重厚で深みのある声であり、彼がナレーションを担当しているのも効果的だ。
並行して物語に参加する暗号解読の天才女性マギー(レイチェル・テーラー)と相棒のハッカー、グレン(アンソニー・アンダーソン)の組合せも、コミカルながら重要な任務を遂行して頼もしい。全体を引き締めているのが国防長官ジョン・ケラーを演じている名優ジョン・ヴォイトである。
監督のマイケル・ベイは国防省にコネがあるらしく、通常の映画では見られない戦闘機や兵器の映像が次々に飛び出す上に、実際の軍人たちまでエキストラ出演していると言う。勧善懲悪など有り得ないこの世ではどんな大義名分のある戦争も決して許されるものではないが、最新鋭戦闘機が飛んだり、戦車がターゲットに弾を命中させたりする映像が迫力があって見ごたえがあるのは否定できない。地球上のいかなる戦争にも反対をする代わりに、映画の中でだけ「善が悪を倒す」虚構を楽しむのは大いに結構なのではないか。本作ではオートボットたちは完璧な善玉、ディセプティコンたちは徹底的な悪玉なのであり、人間の悪役は一人も出て来ない。
子供だましの映画だと決め付けずに、あらゆるジャンルの映画ファンにも見てもらいたい一作である。トランスフォーマー The Transformers DECEPTICONS 印の指輪
ジョニー・デップの怪演がこの映画をとても魅力的なものにしている。少しネジが外れたような振る舞いの中にも冷静な計算が働き、剣の腕も立ち行動力もある。ずるがしこいようで、実は男気を通す。アウトローでありながらアウトロー同士の約束は守る。そんな男くさい「海賊の船長」役は、彼にとっては「シザーハンズ」と並ぶ代表作となるだろう。 パイレーツ オブ カリビアン
物語は呪われたアステカの金貨を巡って、幽霊船の乗組員と彼らに復讐したい海賊の船長、そこに金貨の持ち主である総督の娘と本来の持ち主である彼女の恋人が入り乱れる。そのあたり、ストーリーがきちんと整理されておらず、ただ闇雲に、CGで描かれた金貨の呪いにかかってゾンビ状態になった幽霊船の乗組員と、港の警備兵たちの戦闘シーンが繰り返される。そんな中、幽霊船にさらわれた総督の娘を救いに、彼女の恋人と海賊の船長はアジトに乗り込む。ここでも、デップ扮する船長の伝説的なエピソードが数々披露され、胡散臭い雰囲気をさらに倍化させることに成功している。パイレーツ オブ カリビアン Aztec金貨 純銀スターリングシルバー
また、沈没しつつあるマストから桟橋に乗り移る登場シーンから、手錠のまま逃走したり、軍艦を奪ったりとマンガチックな船長のアクションも、デップが演じるととてもサマになる。幽霊船の乗組員たちもジェフリー・ラッシュをはじめいかにも教科書どおりで、ペットのサルまでが分かりやすい役割を与えられている。海賊などという古典的な題材をとったからには、こういう分かりやすさは必要だろう。このあたりよくツボを押さえている。
しかし、クライマックスでこの海賊の船長があれだけ嫌っていた金貨の呪いをうけて不死身になるというのは安易だ。命が危機一髪のときに一瞬の気転を利かせて逆転しないと、このキャラクターの魅力は半減するではないか。この脚本は甘いといわざるえない。
この映画はとても政治的な色彩が強い。ストーリーが進むに連れて、Vの過去に何があったのか、どうして復讐をしようとするのか、次第に謎が解き明かされていく。その謎を解き明かしていくのがフィンチ警視(スティーブン・レイ)とその部下である。事実がわかってくるにつれて、国家のすさまじいばかりの謀略に唖然としてしまう。国家が国民を統制する手段として「恐怖」を自ら作り出し、テロとの戦いと称して、国民から自由を奪い、国家思想で国民を教化していく。テロと戦っているうちに、いつしか国民は国家の奴隷となってしまうのだ。映画は架空の話に過ぎないけど、アイデアとして描かれていることは決して絵空事ではない。
コミックの原作者ロイドは「我々が描いた一党独裁政権、警察国家はサッチャー政権時代の超保守体制をモデルにしています」と言っている。同じことは今のアメリカにも言えるし、ひょっとしたら日本もそうなのかもしれない。 映画仮面
ただ、それにしてもこの映画はいろいろな話を寄せ集めしている気もする。日本のコミック『二十世紀少年』を彷彿させるような話もあるし、『オペラ座の怪人』を思い浮かべてしまうシーンもある。また、アウシュビッツを連想させるところもある。大やけどを負いながらヒーローとなって復讐するという展開は『ダークマン』を連想するし、花火を上げて巨大な建物を爆破するラストシーンは『ファイト・クラブ』だ。それでも扱っているテーマがそれなりに政治的で重いだけに、見終わってからもしばらくは心に残る映画であることは確かだ。Vフォーヴェンデッタ V for Vendetta 銅合金製仮面
この映画には懐かしいジュークボックスが登場する。これがなかなかいい。「イパネマの娘」などの往年の名曲が演奏され、Vとイヴィーがジュークボックスの音楽に合わせてダンスをするシーンもとてもよかった。Vの仮面もかなり印象深い。なんだか今夜の夢に出てきそうである。
マトリックス3部作を作ったウォシャウスキー兄弟が80年代にイギリスで出版されたコミックを元に脚本を書き、『マトリックス』では助監督だったジェイムズ・マクティーグが監督となり、『マトリックス』のエージェント・スミスのヒューゴ・ウィーヴィングが仮面の男Vを演じるとなると、当然『マトリックス』のような映画を想像してしまうが、第三次世界大戦後の近未来ロンドンは現在のロンドンとほとんど変わらなかった。決してばりばりのSF映画ではない。しかし、手に汗握る展開で、とても面白い映画だった。 部族のエリア
この映画では11月5日がとても重要な役割を果たしている。イギリスではこの日はガイ・フォークス・ナイトといわれ、打ち上げ花火が上げられる。カトリック教徒の弾圧に反対するカトリック教徒のガイ・フォークスがウェストミンスター宮殿内の議場の地下に火薬を持ち込み、国王を暗殺しようとしたが、失敗し、処刑されてしまった。議場を爆破させようとした日が11月5日だったのである。
舞台は第三次世界大戦後のロンドン。イギリスはサトラー議長によって独裁国家となり、アメリカは植民地化されている。サトラー議長の下で、国民は徹底的に管理され、電話は盗聴され、テレビ局には報道の自由もなく、国家によって情報はすべて操作されていた。Vフォーヴェンデッタ V for Vendetta 銅合金製仮面
テレビ局に勤めるイヴィー(ナタリー・ポートマン)は夜間外出禁止令を破って外出したところを自警団に襲われる。彼女を助けたのが仮面の男Vだ。Vは彼女をビルの屋上に連れて行き、最高裁判所を爆破する場面を見せるのだった。そしてVはイヴィーの勤めるテレビ局を占拠し、国民に向かって1年後に英国議事堂を爆破する予告をするのである。イヴィーもまた父母や弟を国家によって虐殺された経験を持ち、いつしかVとともに戦いにかかわっていくのだった。