zhaohua9
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ジョニー・デップの怪演がこの映画をとても魅力的なものにしている。少しネジが外れたような振る舞いの中にも冷静な計算が働き、剣の腕も立ち行動力もある。ずるがしこいようで、実は男気を通す。アウトローでありながらアウトロー同士の約束は守る。そんな男くさい「海賊の船長」役は、彼にとっては「シザーハンズ」と並ぶ代表作となるだろう。 パイレーツ オブ カリビアン
物語は呪われたアステカの金貨を巡って、幽霊船の乗組員と彼らに復讐したい海賊の船長、そこに金貨の持ち主である総督の娘と本来の持ち主である彼女の恋人が入り乱れる。そのあたり、ストーリーがきちんと整理されておらず、ただ闇雲に、CGで描かれた金貨の呪いにかかってゾンビ状態になった幽霊船の乗組員と、港の警備兵たちの戦闘シーンが繰り返される。そんな中、幽霊船にさらわれた総督の娘を救いに、彼女の恋人と海賊の船長はアジトに乗り込む。ここでも、デップ扮する船長の伝説的なエピソードが数々披露され、胡散臭い雰囲気をさらに倍化させることに成功している。パイレーツ オブ カリビアン Aztec金貨 純銀スターリングシルバー
また、沈没しつつあるマストから桟橋に乗り移る登場シーンから、手錠のまま逃走したり、軍艦を奪ったりとマンガチックな船長のアクションも、デップが演じるととてもサマになる。幽霊船の乗組員たちもジェフリー・ラッシュをはじめいかにも教科書どおりで、ペットのサルまでが分かりやすい役割を与えられている。海賊などという古典的な題材をとったからには、こういう分かりやすさは必要だろう。このあたりよくツボを押さえている。
しかし、クライマックスでこの海賊の船長があれだけ嫌っていた金貨の呪いをうけて不死身になるというのは安易だ。命が危機一髪のときに一瞬の気転を利かせて逆転しないと、このキャラクターの魅力は半減するではないか。この脚本は甘いといわざるえない。