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国民たちは既に体制に従順になっており

「Vフォー・ヴェンデッタ」における近未来のイギリスは、ヨーロッパ大陸における局地的な核戦争の結果、独裁的な政権が力を得て国の支配権を掌握した全体主義国家になっている。その姿はマスメディアは政府にコントロールされ、秘密警察が横行し、マイノリティや同性愛者がすべて強制収容所へ送られてしまうなどナチス・ドイツを連想させる。また、政府がテクノロジーを駆使して国民の統治を行っている点はむしろナチス・ドイツではなく、ジョージ・オーウェルが「1984年」で描いたソ連に近似している共産主義国家を暗示している。このように様々な全体主義の特徴を集約した最悪の体制が描かれている。監視カメラは現在と違い、この作品が発表された頃のイギリスではさほど一般的ではなかった。Vフォーヴェンデッタ V for Vendetta 銅合金製仮面
ストーリーの冒頭では、国民たちは既に体制に従順になっており、マイノリティたちが全員処刑されたことによって強制収容所も閉鎖されている。しかしテロリストおよびアナーキストである謎の人物"V"がガイ・フォークスの仮面をかぶって出現する。彼はその非凡な技能を駆使して、演劇的かつ暴力的に体制を崩壊させようとするのだった。
主人公の"V"は徹底的に謎めいた存在として描かれており、彼の正体や過去は殆ど明らかにされない。彼が超人的な肉体と精神の持ち主で、かつて強制収容所に入れられていたこと、そこで人体実験を受けたらしいことなどが話中で示唆されるものの、いずれも彼の正体を明確にするようなものではない。またストーリーの大半は"V"によってではなく、彼の保護を受ける少女イヴィーや、彼を追う刑事、腐敗した政権内の官僚たちの視点を通じて語られていく。
また"V"の破壊的な活動は、必ずしも「正義」と見なされるものではない。この作品の中心的なテーマは、「崇高な目的(国の管轄であれ、個人の自由であれ)のためなら、非道な行為も正当化されるのか?」というものであり、"V"自身も単純なスーパーヒーローなどではなく、「正統なアナーキズムの推進者」および「無秩序としてのアナーキズムの推進者」そして「ステレオタイプのテロリスト」といった要素が混在したキャラクターになっている。 映画仮面
ストーリーではアルファベットの「V」および数字の「5」(ローマ数字では「V」)が象徴的に使用されている。例えばトマス・ピンチョンの小説「V.」が登場したり、強制収容所で"V"が入れられていたのが5号室であったり。また各章のタイトルは全て「V」から始まる言葉になっている。

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