お盆前の休みに入った7日、高速道路では早くも帰省ラッシュが始まった。午前10時半現在、中央自動車道下り線の相模湖インターチェンジ(IC、相模原市)で41キロの渋滞が発生。高速道路の無料化社会実験と「土日上限1000円」の影響で車の交通量が増加し、高速道路各社はお盆期間中、渋滞発生回数は過去最多になると予想している。
日本道路交通情報センターによると、他に渋滞が激しいのは、いずれも下りで、関越道東松山IC(埼玉県東松山市)の37キロ▽東北道岩舟ジャンクション(JCT、栃木県岩舟町)の21キロ▽東北道加須IC(埼玉県加須市)の19キロ▽東名大和トンネル(神奈川県大和市)の18キロ--など。
高速道路各社はお盆期間中(5~18日)の10キロ以上の渋滞を過去最多の596回と予測。下りのピークは12~15日、上りは13~16日で、来週末の14~15日は渋滞がより激しくなる見通し。
空の便では、国際線の出国ピークを迎え、全日空、日本航空ともにほぼ満席となったが、国内は、新幹線も含め目立った混雑はないという。
高速道路は6月から全国37路線50区間で高速無料化の社会実験が始まり、7月の3連休の交通量が全国平均で実験開始前の2倍。このため、国土交通省は昨年のお盆期間中には平日も適用された料金上限1000円割引(ETC搭載普通車対象)について、今年の8月は通常月と同じ土日限定で実施している。
無料化されている中央道・大月JCT(山梨県)-東富士五湖道路・須走IC(静岡県)に近いレジャー施設「富士急ハイランド」(山梨県富士吉田市)の担当者は「高速道路料金を昨年3月に土日1000円としたころから、お客さんの車に遠隔地のナンバーが増えた」と話す。ただ、来場者数は「例年並み」といい、「(無料化の影響で)高速道路が混雑して、お客さんに敬遠される恐れもある」と複雑な様子だった。
また、付近にあるリゾート地・山中湖畔のホテル担当者も「8月は繁忙期なので土日も予約はそれなりに入っているが、今年が特に多いわけではない」と話した。
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