仙台市泉区で4月、常盤木学園高校教諭の松本秀夫さん=当時(56)=が殺害された事件で、松本さんの妻、美代容疑者(44)が宮城県警泉署捜査本部の調べに対し、「夫を殺害したと連絡を受けた」と事件への関与をほのめかす供述を始めたことが20日、捜査関係者への取材で分かった。捜査本部は、美代容疑者と松山哲士容疑者(38)が殺害計画を主導したとみて、2人の携帯電話のメールを分析するなどして裏付けを進めている。
捜査関係者によると、松山容疑者と梅原啓容疑者(27)は「(美代容疑者と)3人で、松本さん殺害を相談した」と供述。松山容疑者は、美代容疑者のメールで松本さんが4月30日に退院することを知り、梅原容疑者に殺害を指示したことを認めている。
さらに、松山容疑者は美代容疑者に「夜の方が殺害しやすい。松本さんの帰宅時間を遅くしてほしい」と提案。美代容疑者が同日午後6時に松本さんの歯科の予約を入れたという。
美代容疑者は逮捕当初、「一切関係ない。事件時は次女と知人宅にいた」と否認。その後もほぼ黙秘状態だったが、最近になって、「松山容疑者から連絡があり、(梅原容疑者が)夫を殺害したのは知っていた」という趣旨の供述を始めたという。
美代容疑者と松山容疑者が携帯電話のメールでやり取りした記録が残されており、捜査本部は、2人が事前に役割分担を決めていたとみて分析を急いでいる。
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